これこそまさにクラウドの神髄と私が思っているのが、ビジネスインパクト管理。
ここでも書いた Tivoli Business Systems Manager (TBSM) はその一つだ。
TBSM の場合、基本的にはメインフレーム上で稼働するワークロード、コンポーネントを、ビジネスビューで管理する。各システムごとにデバイスエレメント、アプリケーションワークロード、重要性などをマッピングして、ダッシュボードにする。
L3のポートが死んだり、NICが壊れたり、アプリが落ちたりハングすると、その重要度の応じて業務アプリケーションレベルでのインパクトが一目でわかる。東芝さんの場合、
こんな感じ(pdf)らしい(古いけど)。
やった人でないとわからないが、これは実際のところうまくいかない。なぜかというと、どのデバイスがあって、どのポートにどんなシステムがつながっていて、どのような重要度があるのかは、IT資産をすべて完全に把握できてことできるもの。USの会社でもそんなところは少ない。ということで、概念は素晴らしいが、コンサルティング費用、イニシャルの工数、稼働後のアップデート工数などを考えるとコストが合わないというのが10数年前のお話し。メインフレームでの業務は大半がフレーム内で処理されるため、比較的上記がクリアになりやすいという点が違っていた。
現在はというと、各種仮想化(今後来るであろうネットワーク仮想化も含む)技術の発展とクラウドが進展してきて、メインフレームの時は違う意味でサービスカタログができるようになった。
なので、テナント単位のカタログと基盤を結び付けて、ビューを転置してあげればビジネスインパクト管理はできるのでは?と個人的に思っているわけ。
さてどうなるでしょう。
#追記
クラウドの場合のビジネスインパクトは基盤レベルのみなのはしかたなし